バイリンガル教育とは?

一般的にバイリンガル教育とは、2ヵ国語を用いて提供される学校教育プログラムのことを指します。

生徒は、「母国語の習得」「第二言語の習得」そして「母国語および第二言語を用いた教育の受講」の3つの目的をバイリンガル教育プログラムを通して達成することが可能です。

母国語と第二言語で「リスニング」「スピーキング」「リーディング」「ライティング」能力が身につきますので、例えば、日本語と英語でバイリンガル教育を提供する学校で学んだ場合、学校を卒業した時点で日本語と英語両方を流暢に使ったコミュニケーションが成立するようになります。

バイリンガル教育を受講することで、「在学中に母国語を使って授業や課外活動、クラブなどを含めた日常的な環境で不自由なく過ごせる」そして「卒業時点で第二言語を使って他者と交流し、学業に優れ、世界中のさまざまな場所で学び、生活し、働く機会を増やすことができる」言語レベルの到達が見込めます。

ところで、異文化を理解し2つの言語を操って生活ができるようになると、メリットしかないように思えます。

しかし、幼い頃からバイリンガル教育を受けることによる弊害も少なからず存在します。

あなたのお子様にとってバイリンガル教育を受けることは果たして最適な選択肢なのでしょうか?

これからバイリンガル教育を受けるメリットとデメリットについて解説しますので、ぜひ参考になさってください。

メリット

バイリンガル教育を受けるメリットは大きく分けて以下の7つです。

  1. グローバル市民として活躍の場が広がる
  2. 認知力の向上につながる
  3. 学業成績が向上する
  4. 記憶力があがる
  5. 認知症への抵抗力がつく
  6. 経済的機会が増加する
  7. 脳の実行機能があがる

  1. グローバル市民として活躍の場が広がる

    バイリンガルは貴重な人材として多くのグローバル企業や政府機関などから重宝されています。就職の可能性が国内外に広がりますし視野も広がることから、選択肢が増えるという意味でとてもよい投資です。

    他にもグルーバル市民に求められる「批判的思考と問題解決力」「異文化とコミュニケーションをとりながら目標を達成する力」「適応力」などは日本政府が定めた教育プログラムの中では簡単に身につけることができませんから、バイリンガル教育を受けるのはよい選択肢だと言えます。

    もしお子様にグローバルな環境で活躍してほしいとお考えでしたら、バイリンガル教育を受講させるのがよいでしょう。

  2. 認知力の向上につながる

    第二言語の学習は、脳の能力を高める最も効果的な方法の一つです。
    あるアメリカの教育機関が行った調査によると、幼児が第二言語を習得することにさまざまな認知上の利点があることがわかりました。

    その中には、創造的思考、パターン認識、問題解決を必要とする課題があり、これらはすべて、第二言語を知っている子供たちがよりよいパフォーマンスを発揮するために必要なものです。

    また、言語的な認識も高まり、母国語のより複雑な理解も可能になります。

    さらに、自尊心も高まり、学業においても達成感が得られることが分かっています。

  3. 学業成績が向上する

    バイリンガル児童は、複数の言語を認識し、意味を見いだし、コミュニケーションに挑戦することで、脳機能が向上します。

    このような認知の柔軟性により、バイリンガルの子供は批判的に考え、複雑な情報を分析することができるのです。

    米国のある著名大学教授の32年間の研究によると、バイリンガル教育を受け、複数の言語を話す生徒は、特に数学、読解、語彙において、モノリンガルの生徒より高い成果を上げていることが示されています。

    また、同じ研究チームによりますと、バイリンガルの子供たちは、単一言語しか知らない子供たちよりも、標準化されたテストにおいてよい結果を出すことが多いそうです。

    その中には、創造的思考、パターン認識、問題解決を必要とする課題があり、これらはすべて、第二言語を知っている子供たちがよりよいパフォーマンスを発揮するために必要なものです。

    また、言語的な認識も高まり、母国語のより複雑な理解も可能になります。さらに、自尊心も高まり、学業においても達成感が得られることが分かっています。

    認知力があがることにより、学業での成功に必要なすべてのツールを備えた子供が生まれることになるのです。

  4. 記憶力があがる

    複数の言語を学ぶ子供は、より強い記憶力を持ち創造的になります。

    また、2013年に米国の心理学専門誌に掲載された研究によると、バイリンガルの人は通常、モノリンガルの人より名前、道順、項目を覚える能力に長けていることが判明しています。

    学力の中でも成功に不可欠な記憶力、これを強化するためだけでも、バイリンガル教育を受けるのに十分な理由ではないでしょうか?

  5. 認知症への抵抗力がつく

    人は老後もずっとバイリンガル教育の報酬を享受し続けられます。

    カナダの著名大学の最近の研究によると、複数の言語を話す人は単一言語を話す人に比べて、平均して5年後に認知症の症状が現れ、より大きなレベルの脳機能障害に対処できることが判明しています。

  6. 経済的機会が増える

    グローバル化が進み、急速に変化する世界では、多言語の労働力の必要性が高まり、複数の言語でビジネスを行う能力がより重要になりつつあります。

    その一例に、「バイリンガルの人々は、同じ業界のモノリンガルよりも高い地位に就き、高い収入を得ていることが多い」ことがあげられます。

    ビジネスはますますグローバル化しており、2つ以上の市場の顧客とコミュニケーションできる能力は、雇用者にとって大変魅力的です。

    また、海外に移住して働きたい人にも門戸が開かれています。

    バイリンガルの需要は急速に高まっています。米国の著名経済誌によると、米国でバイリンガルのスキルを必要とする求人情報の数は2010年から2015年の間に2倍以上に増え、63万件に上ったそうです。

    バイリンガル教育を受けた子供は、こうした高スキルの職務に就くために、競争相手よりも優位に立つことができるので魅力的です。

  7. 脳の実行機能があがる

    実行機能とは、計画を立てたり、問題を解決したり、精神的に負荷のかかる作業を行うときに使う注意プロセスを指示する命令系統のことです。

    つまり、集中力が高まり、より効果的な思考と意思決定ができるようになります。

    バイリンガル学習者は、マルチタスク、複雑な意思決定、問題解決を必要とするタスクでよりよいパフォーマンスを発揮する傾向があります。

    また、感情的にならず、より批判的に分析した上で意思決定を行うことができます。

    第二言語や第三言語で問題を考えるとき、私たちは特定の概念や考えに対する偏見や感情的な連想から距離を置くことができます。

    そうすることで、より体系的で証拠に基づいた思考が可能となり、純粋に事実に基づいた意思決定ができるようになるのです。

それでは、これまでにあげた7つのメリットに対してバイリンガル教育を受けるデメリットについてあげていきます。

デメリット

バイリンガル教育を受けるデメリットは以下の4つです。

  1. バイリンガル教育には、より多くの時間が必要

  2. バイリンガル教育には費用がかかる
  3. 管理面、計画面の負担が大きい
  4. セミリンガルになる可能性がある

  1. バイリンガル教育には、より多くの時間が必要

    二つの言語を習得し、さらにそれらの言語を使って学ぶ訳ですので、単一言語で学ぶより時間がかかります。

    子供はあまり勉強させずに自由に育てたいという保護者にとっては、不向きな教育手段に思われます。

  2. バイリンガル教育には費用がかかる

    インターナショナルスクールがその最たる例ですが、バイリンガル教育はかなり大きな経済的負担が発生します。

    日本の私学の小学校だと6年間で数百万円の学費が発生するのに対して、インターナショナルスクールだと、その数倍はしますので、どうしても経済的に余裕が求められます。

  3. 管理面、計画面の負担が大きい

    学習内容から進路まで、国内だけで進学させようとするよりも、どうしても管理・計画面で保護者の負担が増えてしまうのがバイリンガル教育の特徴でもあります。

    保護者として、より長時間子供の成長を見守るのに労力が発生するということですが、この記事をお読みになられている教育熱心な保護者の方にとって、管理面・計画面の負担はそんなに大きな問題でないように思われます。

  4. セミリンガルになる可能性がある

    セミリンガルとは、バイリンガル教育を受けた結果、どちらの言語も体得することができなかった状態を指します。

    二つの言語の能力が中途半端になると、自分が表現したいことをうまく伝えられなかったり、物事を論理的に考えられなくなるので注意が必要です。

これらをまとめると、バイリンガル教育を受けることでメリット7つに対してデメリットは4つです。

そして、デメリットのほとんどが保護者の負担が増えるということですので、その負担を負うことができるのであれば、ぜひバイリンガル教育を受けさせてあげたいと思う方がほとんどではないでしょうか?

子供は何歳から外国語を取得するのか

米国のボストン近郊にある著名大学の言語学研究チームによると、子供たちが第二言語を習得できるのは「18歳までである」と結論付けています。

しかし、この研究では、ネイティブスピーカーのように淀みない文法力を身につけたいのであれば、10歳までに始めるのがベストであることも示されています。

また、あるドイツの著名大学の言語学の教授が専門誌で発表した内容によると、「言語学習が自然にできるようになる時期は5~7歳」とも言われています。

これらの意見から、「もし、お子様に苦労することなく自然にスラスラと正確な文法で表現する能力を身につけさせたいなら、遅くとも小学校に入る年齢からバイリンガル教育を受けさせてあげるのが望ましい」ということが分かります。

では、具体的にどんな方法でお子様にバイリンガル教育を施すことができるのか? 次の項目でお話しさせていただきます。

子供をバイリンガル・トリリンガル・マルチリンガルに育てる方法

子供をバイリンガル・トリリンガル・マルチリンガルに育てるにはどのような方法があるのでしょうか?

家庭内でできることと家庭外でできることをまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

家庭内でできること

これまで日本語しか話すことがなかったモノリンガルのご家庭でも、ご家庭での活動を通じてお子様の言語理解力を高めることは十分に可能です。

お子様の第二言語能力を強化するために有効な方法を4つ紹介します。

  1. ネイティブスピーカーと交流する
  2. 一緒に学ぶ
  3. 学習メディアを導入する
  4. 海外旅行に行く

  1. ネイティブスピーカーと交流する

    ネイティブスピーカーと交流する機会を作ってあげましょう。(英語を話す人と会う方法がわからなければ、例えば、国際文化交流クラブやトーストマスターズクラブなど欧米人が交流しているクラブなどに足を運ばれてみるとよいでしょう)

    アクティビティや遠足など、臨場感あふれる体験ができる機会が設定できれば理想的です。

    五感を刺激するような機会でネイティブスピーカーと交流できると、語彙や文法を完璧にし、アクセントを磨き、異文化に関する知識を効率的に体得することが可能になります。

  2. 一緒に学ぶ

    お子様が第二外国語の学習に乗り出したら、ご家族も同じように学ぶのが理想的です。

    できるだけ頻繁に第二言語で会話することと、知らない単語やフレーズがあったら、一緒に調べて覚えると上達が早まります。

    一緒に学ぶときは、刺激的で創造的な活動を選ぶと、より効率的に新しい言語知識を定着させることが可能です。

    例えば、

    • 料理やお菓子作りをする
    • アートや科学のプロジェクトに携わる
    • 日記を書く

    などがあります。乗馬やテニスなど趣味につながるようなものがあれば、そういったもので第二言語を学習するのもよいでしょう。

  3. 学習メディアを導入する

    第二言語のオーディオブック、音楽、テレビ番組、本、映画などは、ネイティブスピーカーとの交流ほど効果はありませんが、語彙力をつけたり、リスニング力を高めるのに非常に有益です。

    他にもゲームやアプリ、教育用ソフトなど、さまざまな第二言語学習を補強するメディアが存在します。

    こういったメディアを使うことで、お子様は勉強を強いられるようなストレスを受けずに語学を体得できるのでオススメです。

  4. 海外旅行に行く

    究極の語学学習体験は、学習中の言語が母国語である国へ旅行することです。

    事前に語彙やフレーズを学ぶことで、興奮とモチベーションを高め、旅行中に五感をフル活用させることで浴びるように言語を習得することが可能です。

    文化、建築、歴史、芸術、食、言語など、さまざまなものを吸収しながら学習できるのが旅行の特徴です。

    お子様を海外旅行に連れて行くことは、バイリンガル教育の観点から、長期休みの効率のよい使い方と言えます。

家庭外でできること

バイリンガル教育で家庭外でできることは以下の3つが考えられます。

  1. 語学留学に行かせる
  2. インターナショナルスクールに通わせる
  3. 課外活動を受けさせる

  1. 語学留学に行かせる

    例えば、アメリカやオーストラリア、フィリピンなどにある語学学校に短期間留学させることで、現地で生きた英語を学ばせる。

    その間、日本語以外の言語に24時間ずっと触れ続けることで、語学力が飛躍します。

    短いものだと10日くらいから、長ければ2ヵ月くらいまでの幅広い期間でさまざまなプログラムがあります。

  2. インターナショナルスクールに通わせる

    インターナショナルスクールは生きた英語を学ぶのに最適な環境です。

    一方で、日本の学校制度とは異なり、どうしても授業料が高くなってしまいがちです。

    費用面で不安に思われる方は、インターナショナルスクールの中には、欧米系以外に中華系やインド系などが存在し、学校によっては授業料が抑えられていることもありますので、そういった学校を選ぶとよいかもしれません。

  3. 課外活動を受けさせる

    第二言語で運営される料理教室、絵本の読み聞かせ、音楽教室、サマーキャンプ、ダンス教室などの課外活動を探してみましょう。

    趣味を通じて語学力が高められること、間違いありません。

まとめ

バイリンガル教育の定義、バイリンガル教育を始めるのに最適な年齢、バイリンガル教育を受けるメリット・デメリット、家庭内外でお子様をマルチリンガルに育てる方法について解説しました。

ここで説明したことをもとに学習することで、お子様の第二言語力が高まることでしょう。

お子様の語学力が飛躍することをお祈りしています。

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