英語を幼い頃から学ぶメリット
英語を幼い頃から学習するメリットは、主に以下の3つが挙げられます。
(1)英語脳が育つ
(2)英語に慣れる
(3)文化的な多様性に寛容になる
これらはお子様にとって、どんな利益をもたらすのか? これから詳しく説明します。
(1)英語脳が育つ
「英語脳」とは、英語を日本語に変換することなく、英語のまま理解する頭脳の状態をあらわします。
この能力を保有することは、英語を学習する上で非常に大きなメリットとなるのです。
例えば、普通の人が英語のテストを受けるとき、英文で書かれた設問をいったん日本語に翻訳し、日本語で答えを導き出してから、英語に置き換えて回答するという作業を行っています。
しかし、これだと、大変な労力がかかり、疲弊してしまいますよね。
一方で、「英語脳」の保有者は、日本語と同じように英語でコミュニケーションをとることができますので、翻訳する作業を回避でき、疲弊する度合いが少なくて済みます。
また、「英語脳」が育つと、英語を使って行動する心理的なハードルが下がるのも大きな特徴です。
言語学会では、ドイツの著名言語学者のエリック・レネバーグ氏が立てた仮説の「言語は12~13歳までに習得され、それ以降は大変な努力を要する」が大筋で支持されてきました。
学術的にも、語学習得の臨界期となる12~13歳より、可能な限り早く本格的な英語学習を受ける方が英語脳を取得するためにもよいとされているのです。
そのため、日本でも小学校3年生から英語教育を受けることに方針が変わったのですね。
(2)英語に慣れる
1973年に米国防省の付嘱機関は「日本語が母国語の日本人が、日常生活で不便を感じない程度の英語力を習得するのに大体2,400~2,700時間の学習が必要」とレポートで発表しています。
一方で、従来の学習指導要領では、小中高大の英語の授業時間すべてを合わせても1,000時間にもなりませんでした。
今回の新学習指導要領で英語教育の導入を小学校に前倒しすれば、英語に触れる時間が増え、足りない学習時間を補うことができるようになります。
一般的に、日本語だけの生活が長くなればなるほど、英語をはじめとする外国語の習得に対して抵抗感が増えます。
幼い頃から英語に触れる時間を設けることは、英語を使う心理的ハードルを下げることができるため、大変素晴らしいことなのです。
また、幼い子供は、人生経験が豊富な大人と異なり、新しいことに抵抗を感じずに先入観なく、素直に学習することができます。
そのため、小学校3年生から英語教育を受講できることは、これまでよりも英語に触れる時間が増えて英語に慣れることができる点で、大きなメリットと言えるでしょう。
(3)文化的な多様性に寛容になる
日本は島国で、ほぼ100%単一民族によって構成される国家ですから、これまでは、学校や職場で似通った価値観・考え方を持つ人としか出会うことがありませんでした。
しかし、交通網やネットの発達により、外国人や異文化に接する機会が増えています。
そんな中、英語でコミュニケーションをとることができるようになれば、英語は世界中で最も多くの人たちに使用されている言語の一つですから、さまざまな国の人たちや文化と触れ合うことができるようになります。
考え方が柔軟な小学生から英語でコミュニケーションをとることが出来るようになれば、頭の固い大人よりも、多様な考え方を容易に理解出来るようになるので、それはとても意義があることと言えます。
また、英語圏には日本語圏にない概念がたくさんあります。
外国人や異文化、そして日本にはないものについて、幼い頃から英語を学ぶことで理解できるようになると、多様性に対して寛容な心を育めるようになります。
そのような心が育つと、将来、今の子供達がグローバルな環境で活躍するのに大いに役立つようになること間違いありません。
さて、これまでは英語を小学生が学ぶことのメリットを説明してきましたが、デメリットも少なからず存在しますので触れておきます。