英語エッセイの基本的な構成

英語のエッセイは、基本的に「導入」「ボディ」「結論」の3つの要素で構成されます。

構成 概要
導入(イントロダクション) これから述べる内容に触れ、自分の主張を簡潔に述べる
ボディ(本論) 自分の主張について、理由や根拠、具体例を交えて述べる
結論(コンクルージョン) ここまでの内容をまとめ、結論を述べる

この構成ルールに沿って書くことで、「書き方がわからず手が止まってしまう」という悩みを解消できます。

また自分の主張を論理的に展開できるようになり、読み手に伝わりやすいというメリットがあります。

では、英語エッセイを構成する「導入」「ボディ」「結論」は、それぞれどのように成り立ってるのでしょうか?

ここでは、それぞれの役割と内容を詳しく紹介します。


①導入

導入は、その名のとおりエッセイの導入にあたる部分です。

エッセイのトピックに関する一般知識や背景を提示した上で、エッセイの軸となる自分の主張を簡潔に述べます。

構成 構成要素
1文目 一般的な話(General information)
2文目 背景(Background)
3文目 主張(Thesis statement)

②ボディ

ボディは、エッセイの中身となる部分です。

導入で示した自分の主張について、「なぜそう思うのか」を具体的に説明します。

パラグラフ 構成要素
1文目 トピックセンテンス(Topic sentence)
2文目 理由・具体例(Supporting evidence)
3文目 議論(Discussion)

ボディは基本的に「トピックセンテンス」「理由・具体例」「議論」の3文で1セットです。

つまり、自分の主張に対して2つの理由があるならボディが2つ、3つの理由を述べるならボディは3つになります。

文字数の制限や主張を裏付けするのに必要な理由の数に合わせて、ボディの数を調整するとよいでしょう。



③結論

結論は、ここまでの内容を簡潔にまとめる部分です。

パラグラフ 構成要素
1文目 再主張(Restatement)
2文目 まとめ(Brief Summary)
3文目 結論(Final Statement)

読み手に強い印象を与えられるよう、新たな情報を付け加えることなく、ここまでの主張や議論を要約するのがポイントです。

「For the reasons given above(上記の理由から)」などの定型表現を用いて、再度自分の主張を強調してエッセイを締めくくります。

導入(イントロダクション)の書き方

英語エッセイの導入は、基本的に「一般的な話」「背景」「主張」の3つの文で構成されます。

ここでは、それぞれの文の役割と書き方を例文とともに説明します。



1文目:一般的な話(General information)

エッセイの導入部分は、まず一般的な話から書き始めます。一般的な話とは、トピックに関する前提知識や一般論のことです。

読み手の興味を引きつけたり、読み手に共通のイメージを共有したりする役割があります。

ちなみに、興味を引くための文のことを、英語では「hook(フック)」と言います。トピックに関して問いかけたり、事実を伝えたりして、読み手に「続きを読みたい」と思わせることが大切です。



例)

  • What is the difference between hard work and smart work?

一生懸命働くことと賢く効率的に働くことの違いは何でしょうか?


  • People who value work-life balance are more likely to be happy.

ワークライフバランスを大切にする人のほうが幸せになりやすいです。



2文目:背景(Background)

次に、自分が展開したい主張にどのような背景があるのかを述べます。

自分の主張を伝える前に、トピックについての人々の動向や時事問題、データを示すことで、より論理的にエッセイを展開することができます。


例)

  • More and more people in Japan are choosing to work from home.

日本ではますます多くの人が在宅勤務を選択しています。


  • Long working hours are killing hundreds of thousands of people every year.

長時間労働が原因で、毎年何十万もの人が亡くなっています。



3文目:主張(Thesis statement)

導入部分の最後は、エッセイ全体における自分の主張を述べる、最も重要な文です。

「賛成か反対か」「AとBどちらが重要か」といった問いに対する自分の立場・主張を明らかにしていきます。

自分の立場を明確にした上で、主張を論理的に展開しましょう。

例)

  • I think work-life balance should be every company’s priority so that workers can work more productively.

労働者がより効率良く働けるよう、ワークライフバランスはすべての会社にとって優先事項であるべきだと私は考えます。

  • People should work fewer hours and enjoy their lives.

人々は働く時間を減らし、人生を楽しむべきです。

ボディ(本論)の書き方

ボディでは、導入で述べた主張の理由や根拠を、具体例を用いながら示します。

ボディにおける各文の役割と具体的な書き方を説明します。



トピックセンテンス(Topic sentence)

ボディのパラグラフの最初には、トピックセンテンスを置くことが一般的です。

日本語の文章で言うところの「見出し」のように、「パラグラフで何を言いたいのか」をわかりやすく示す役目があります。

例)

  • Firstly, working long hours is not necessarily an indicator of good performance.

第一に、長時間労働は必ずしも良いパフォーマンスの指標であるとは限りません。

  • Secondly, work-life balance can improve workers’ overall well-being.

第二に、ワークライフバランスは労働者の総合的な健康状態を向上させることができます。



理由・具体例(Supporting evidence)

トピックセンテンスの後ろには、「理由・例」を続けます。

先に述べた自分の主張(トピックセンテンス)に、「理由」や「具体例」を付け加えることで、主張をサポートするイメージです。

例)

  • When people work long hours, they don’t only work less efficiently, but they also tend to have health problems.

人々は長時間働くと、仕事が非効率的になるだけでなく、健康上の問題も生じがちです。

  • For example, when people work long hours, it can lead to stress, sleep deprivation, and a reduced amount of time for exercise.

たとえば、長時間労働はストレスや睡眠不足、運動時間の減少を引き起こします。



議論(Discussion)

上で示した理由や具体例をもとに、詳しく議論を展開します。 内容が主観的にならないよう、事実やデータを用いて読み手を納得させるような文章を書くことがポイントです。

1~2つの文章でまとめまることが一般的ですが、文字数や全体のバランスなどに合わせて調整しましょう。

例)

  • According to the World Health Organization, working an average of 55 hours or more per week can increase your risk of dying from heart disease by 17 percent , compared to working 35-40 hours per week.

WHOによると、週平均55時間またはそれ以上に及んで労働した場合、週35〜40時間働いた場合と比較して、心臓病による死亡のリスクが17%増大することがわかっています。

結論(コンクルージョン)の書き方

結論(コンクルージョン)では、ボディで述べた内容を要約し、自分の主張や希望を簡潔にまとめます。

ここでは、結論の各文の書き方について詳しく説明していきます。



再主張(Restatement)

ここでは、自分の意見をもう一度述べます。 主張自体は導入やボディと同じでも、「All things considered(すべてを考慮に入れると)」や「For the reasons given above(上記の理由から)」などの表現を用いることで、結論としてふさわしい再主張ができます。

例)

  • All things considered, the responsibility for work-life balance should be placed on companies.

すべてを考慮に入れると、ワークライフバランスの責任は企業が負うべきです。

  • For the reasons given above , people should stop working extremely long hours, but instead work fewer hours productively.

上記の理由から、人々は極度な長時間労働働をやめ、その代わりに短時間で効率的に働くべきです。



まとめ(Brief Summary)

まとめ(Brief Summary)では、ここまでで述べた主張と理由を要約します。

ボディで述べた内容を要約することで、自分が言いたいことをはっきりさせることができます。

次の結論(Final Statement)に自然につながるように、結論に至るまでの主張と理由を簡潔にまとめましょう。

例)

  • Many researches show that working long hours leads to health hazards. In addition, people are starting to realize that working long hours doesn’t make you better at your job.

多くの調査は、長時間労働が健康被害につながることを示しています。それに加え、長時間働いたからといって仕事が上手くなる訳ではないことを人々は理解し始めています。



結論(Final Statement)

最後に、結論(Final Statement)でエッセイを締めくくります。

ただ再主張をするだけでなく、自分が望むことやビジョンを述べると読み手により強い印象を与えられます。

「自分がどんなことを望むか」という視点でエッセイをまとめましょう。

例)

  • Work-life balance may not be an easy goal to achieve, but it is a goal people should be motivated to work towards.

ワークライフバランスは、簡単に達成できる目標ではないかもしれませんが、人々が意欲を持って目指すべき目標です。

パラグラフ別に使える表現

ここでは、英語のエッセイに使える表現を3つのパラグラフ別に紹介します。

エッセイを書く機会があるなら、使い回しが効く表現をいくつか覚えておくと役立つでしょう。



導入に使える表現

  • Many people claim that 〜

    多くの人は〜と主張します。


  • It is often said that 〜

    〜とよく言われます。


  • It is widely believed that 〜

    ~のように広く考えられています。


  • It is evident that 〜

    ~であることは明らかです。


  • More and more people are 〜

    ますます多くの人が〜



ボディに使える表現

  • Firstly, secondly, thirdly…

    第一に、第二に、第三に…


  • For instance, 〜

    たとえば、〜


  • Not only 〜, but also 〜

    〜だけでなく、〜も


  • In other words, 〜

    言い換えれば〜


  • On the other hand, 〜

    その一方で〜



結論に使える表現

  • In conclusion, 〜

    結論として〜


  • To conclude, 〜

    まとめると〜


  • For the reasons given above, 〜

    上記の理由から〜


  • All things considered, 〜

    すべてを考慮に入れると〜


  • Taking everything into consideration, 〜

    すべてを考慮に入れると〜

まとめ

いかがでしたか?英文エッセイの基本的な構成、そして各パラグラフで使える例文を紹介しました。

トピックや主張にかかわらず、英語のエッセイの書き方はある程度決まっています。ただしエッセイの中心であるボディをより説得力があるものにするには、単語力を伸ばすこと、文法ミスを減らすことなどが欠かせません。

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それではこの記事を参考に英語ライティングを繰り返し、エッセイに自信を付けてくださいね!

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