日本人が間違えやすい英語

それではさっそく、毎日のように日本人に英語を教えるネイティブ教師が気になる、英語の間違いを見ていきましょう!

「私もよくこういう言い方してしまってる…」というものがあれば、解説と音声を参考に、次に英語を話すときは正しい表現を心がけてくださいね。

名詞編(和製英語)

まずは名詞編。名詞といえば、「水」や「犬」など全言語に共通のものが多いため、外国語を学ぶうえで一番イメージがしやすく、間違えにくいはずだと思いませんか?

でも実際は英語以外の外国語から入ってきたものを英語由来だと勘違いしていたり、英語と英語を組み合わせた言葉を日本人が勝手に作っていたりもします。

そのため、いわゆる和製英語といわれる間違いが非常に多い結果となりました。中にはミスを通り越して「使うな危険!」と言える和製英語もありました。

ここからは、絶対使ってはいけない和製英語(危険度★★★-星3つ)から、ただ伝わらないというリスクだけの和製英語(危険度★☆☆ -星1つ)まで、順番に紹介していきます。

【危険度 ★★★】
彼はスキンヘッドだ。
✖ He is a skinhead.
〇 He is bald.

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スキンとヘッドは両方とも英語だから、スキンヘッドも英語だろう!と思って使うのは、絶対にダメ。

英語で skinhead と言うと、ギャング、さらには過激な人種差別者を指したりすることもあるからです。なので髪が少ない人のことを絶対に、skinhead と呼ばないようにしましょう。

代わりに使われる単語は bald。自然と髪が薄くなった人にも、意図的に刈り上げている人にも使います。髪を刈り上げている人のことは shaved head と言うこともあります。

【危険度 ★★☆】
暑い日はワンピースを着るのが好きです。
✖ I like wearing one pieces when it’s hot.
〇 I like wearing dresses when it’s hot.


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上と下の服がひとつになった服を、日本ではワンピースと呼びますよね。カタカナだし、英語っぽいし、これがまさかネイティブには「女性用の水着」に聞こえてしまうなんて…!

思い込みって危険です。さすがに暑い日でも水着で街中を歩く人だと思われたくないですよね。

これ、実は英語上級者でもよく勘違いしています。ワンピースは英語で dress と言います。「でも普段着の、カジュアルなワンピースのことを言いたいんだよ!」と思いましたか?

それでも dress が正解なんです。日本語でドレスというと、結婚式などフォーマルな場で着る服のイメージですが、英語では上下繋がっている服は全部 dress と覚えましょう。ちなみに dress にも色々あるので、前に形容詞を付けるとどんなワンピースか説明できます。

  • casual dress-普段着のワンピース
  • formal dress-フォーマルなドレス
  • party dress-パーティードレス
  • A-line dress-末広がりのドレス
  • midi dress-ひざ丈のドレス
  • maxi dress-くるぶし丈のドレス

【危険度 ★★☆】
先月、マンションを購入したんだ。
✖ I purchased a mansion last month.
〇 I purchased a condo last month.

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これは間違いとして有名なので、知っている方も多いと思います。超お金持ちと思われてしまうという意味で、危険かも!?ですね。

英語で mansion というと、ネイティブはプールが付いたような大豪邸をイメージします。日本のマンションにあたる単語は condo もしくは apartment です。

ちなみに condo は一般人が一部屋ずつ売買できるのに対し、apartment は一棟まるまる管理会社が所有していることが多いです。また一般的に condo は apartment に比べて、コンシェルジュやジムが付いていることが多いという違いもあります。

【危険度 ★☆☆】
今日はノートパソコンを持ってきました。
✖ I brought my note today.
〇 I brought my laptop today.

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日本語だと、持ち運びできるパソコンのことをノートパソコンやノートと言いますよね。でもこれも実は和製英語。危険ではないですが、ただただ伝わらず会話が成り立たないというリスクはあります。

英語ではサイズに関わらずパソコンは computer と呼ぶのが無難。またデスクに取り付けるような大きいパソコンなら desktop PC、持ち運べるサイズなら laptop と呼ぶことも多いです。

ちなみに note だけだと伝わらないですが、notebook と言えば持ち運べるサイズのパソコンだと伝わることも多いです。一緒に覚えておきましょう!

和製英語の間違い「あるある」を動画で確認したい方は、ぜひこちらをご覧ください。

他にも、クスッと笑えて ためになる、英語学習のお役立ちコンテンツを日々配信中!ベルリッツのネイティブ教師が出演する公式チャンネルはこちら。


その他にも、間違いやすい和製英語を一覧で紹介します。

  • コンセント=outlet
  • フライドポテト=fries
  • ジェットコースター=roller coaster
  • キーホルダー=keychain
  • ファスナー=zipper
  • サイン=signature(署名)/autograph(有名人のサイン)
  • サラリーマン=office worker *
  • ピアス=earrings **


* 海外では「私は会社員です」という説明の仕方はあまりしません。職種や社名を言うことが多いです。
** 英語で pierce は穴を空けるという動詞。日本でいう穴に通さないイヤリングは clip on earring と呼ばれます。

動詞編

次は日本人がよく間違える動詞編です。ネイティブ教師それぞれ気になる部分は異なっていて、特別多かった回答はありませんでした。

ただ、ひとつ共通点を見つけたんです。それは動詞についても、日本語の動詞をそのまま英語に直訳してしまっているがゆえの間違いがほとんどだったこと。それでは見ていきましょう!

食事をとる

もう朝ごはん食べた?
✖ Have you taken breakfast yet?
〇 Have you eaten breakfast yet?

この間違いは、朝食を「とる=take」という日本語の直訳から来ているのでは?と話すベルリッツの教師。英語では eat breakfast もしくは have breakfast が正解です。

薬を飲む

今朝は頭痛がしたから薬を飲んだよ。
✖ I had a headache this morning, so I drank some medicine.
〇 I had a headache this morning, so I took some medicine.

こちらも、薬を「飲む=drink」から来ている間違いでしょう。紛らわしい動詞は名詞とセットで覚えておくほうが良さそうですね。

クレームを言う

お隣さんが騒音についてクレームを言ってきた。
✖ My neighbor claimed to me about the noise.
〇 My neighbor complained to me about the noise.

クレームはカタカナだし、そのまま使えそう!と思う方も多いでしょう。これもよくある間違いです。

日本語だと「クレーム=文句や非難」と捉えますよね。ですが英語の claim は(権利や事実を)主張するという意味。決してネガティブな意味ではないのです。例えば、

He claims that drinking a lot of water everyday helped him lose weight.
彼は水を毎日たくさん飲んだことがダイエットに繋がったと主張する

など、事実かは分からないが本人が強く信じていることを示すときによく使われます。

チャレンジする

テニスの大会に行けるようチャレンジしてみるよ。
✖ I will challenge to compete in the tennis tournament.
〇 I will try to compete in the tennis tournament.

日本語でチャレンジするというと、頑張る、挑戦する、の意味ですよね。ただ英語で challenge というと、他の人の主張に「異議を唱える」などの意味になります。例えばこんな時に使えます。

I challenged his belief that aliens do not exist.
宇宙人はいないという彼の考えに私は反論した。

文法編

次は日本人によくある文法の間違い。文法については、複数の教師が同じミスについて気になっているようです。そこで「あるある度ランキング」で紹介します!

間違えて使っている方、間違いと知っているけど理由が分かっていない方、多いと思います。この機会におさらいしましょう。


【あるある度 ★★★】
ほとんどの日本人は寿司が好きだ。
Almost Japanese people like sushi.
Almost all Japanese people like sushi.

これは今回ベルリッツのネイティブ教師に行ったアンケートで一番多かった回答です。almost は副詞です。副詞は形容詞や動詞を修飾するもので、名詞を飾ることはできません。

つまりすぐあとに名詞は持ってこれないため、almost all Japanese people のように形容詞を間に挟まなくてはいけないのです。

ただこの almost という副詞、一筋縄にはいきません。実はすぐあとに名詞が来るケースもあるんです。もっと例文を見て使い方をマスターしたい!という方はこちらの解説動画をご覧ください。

他にも、クスッと笑えて ためになる、英語学習のお役立ちコンテンツを日々配信中!ベルリッツのネイティブ教師が出演する公式チャンネルはこちら。


【あるある度 ★★★】
もう5時だ!家に帰らなきゃ。
✖ It’s 5pm! I need to go to home.
〇 It's 5pm!I need to go home.

home って名詞にも形容詞にもなるから難しいですよね。教師からのアドバイスとして、homeのほか、downtown、abroad、overseas は to などの前置詞が付かない例外として暗記してしまったほうが良いとのことです。

×
We went to downtown yesterday. We went downtown yesterday.
Have you ever been to abroad? Have you ever been abroad?
My dad is at overseas now. My dad is overseas now.
downtown
× We went to downtown yesterday.
We went downtown yesterday.
abroad
× Have you ever been to abroad?
Have you ever been abroad?
overseas
× My dad is at overseas now.
My dad is overseas now.

【あるある度 ★★☆】
先週末はスキーに行ったよ。
✖ I played skiing last weekend.
〇 I went skiing last weekend.

スポーツは play+スポーツ名 と習ったのに、なんで!?って思いますよね。でもルールさえ覚えておけば、もう間違えることはありません。

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【あるある度 ★★☆】
今日このカバン貸してくれない?
✖ Can you rent me this bag today?
〇 Can you lend me this bag today?

この rent と lend を間違える人が、とっても多いんです。発音も紛らわしいし、さらに言えば lent や borrow もあるから訳分かんない!となっている方。この2つを軸に覚えましょう。

  • 金銭のやりとりはある?ない?
  • 主語は借りる側?貸す側?
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lend(過去形はlent)
金銭のやりとり:なし
主語:貸す側
Can you lend me some money?
I lent him my car yesterday.
borrow
金銭のやりとり:なし
主語:借りる側
Can I borrow a pen, please?
I borrowed 1,000 yen from him last week.
rent
金銭のやりとり:あり
主語:貸す側・借りる側
I rent a one bedroom condo in New York.
We are renting a car in Hokkaido.
He has multiple homes and he rents them (out).

ここで注意したいのが、お金自体の貸し借りには lend か borrow を使うということです。

お金を借りたら早めに返すのが常識です。でもAさんがBさんにお金を貸す瞬間、BさんはAさんに何も渡さないですよね。だから lend や borrow を使うのです。

また、車を借りるという例文が2つあるのに気づきましたか?これは友達や親戚に無償で貸す場合は lend、お金を払うレンタカーなどには rent を使うということですね。

ちなみに rent の主語は貸す側と借りる側の両方が来ますが、貸す側が主語の場合は、

I rent out my house.
私は家を貸し出している。

と out を付けることも多いです。

【あるある度 ★☆☆】
今日1日どうだった?-疲れたよ。
✖ How was your day?- Tired.
〇 How was your day?- It was tiring.

こちらは一見、間違っているように見えませんよね?聞き流してしまう教師も多いと思いますが、注目すべきなのは質問の主語が How was your day? だったこと。

あなたの1日がどうだったか、聞いているのです。主語を略さずに I was tired. と文章で伝えればまだOKですが、tired だけだと My day was tired. と捉えられてしまいNGです。

このような小さなミスも、ネイティブは気になってしまいます。そこで tired のように、人が主語なのか物が主語なのかで形が変わる、紛らわしい単語を整理しておきました。

人が主語 物が主語
I watched a movie today, but I was bored. I watched a movie today, but it was boring.
Everyone was interested in his childhood story. His childhood story was interesting .
I got excited when I heard about your new job! Your new job sounds so exciting!
主語
I watched a movie today, but I was bored.
I watched a movie today, but it was boring.
Everyone was interested in his childhood story.
His childhood story was interesting .
I got excited when I heard about your new job!
Your new job sounds so exciting!

【あるある度 ★☆☆】
私が好きなスポーツは野球です。
✖ I like sport is baseball.
〇 My favorite sport is baseball.

これは日本語の語順通りに英訳をしてしまっている典型例。英語と日本語は語順が全く異なるので要注意です!

発音編

発音を間違えると、伝わりづらく聞き返されるだけならまだ良いですが、下手したら全く違う意味に取られてしまいます。ぜひこの機会に音声を聞いて練習してみてくださいね!

clam と cram

LとR、苦手!という方、多いと思います。実際にネイティブ教師のアンケートでは、このLとRが気になるという回答が多い結果となりました。

ある生徒さんが「塾に行った」と言いたかったのに、I went to clam school. と言ったことで「貝の学校!?」となったという、なんとも面白かわいいエピソードもありました。

Lは歯茎の裏に舌の先端を付けるのに対して、Rは舌がどこにも当たらず、全体を後ろにひっぱるイメージです。

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seat と sheet

この2つは see と she、sip と ship など、間違えると全く異なる単語になるケースが多いのでしっかり区別しましょう。日本語のシに近いのは SH です。S は「ス」に小さい「ィ」を付けるイメージで音を出しましょう。

ear と year

最後は上級者でも間違えやすい発音。ear は始めから口を横に広げてはっきり「イ」と言うのに対して、year は口を緩めた状態で始めます。

番外編

最後は番外編。間違いというより、ネイティブが「あんまりこんな言い方しないな~」「なんか違和感があるな…」という表現が多いです。サクサク行きましょう!


痛み止め、飲んだ方が良いんじゃない?
△ I recommend you take an aspirin.
〇 I recommend taking an aspirin.

you と名指しにすると、トーンが強くて失礼に聞こえてしまうとのこと。誰という主語を無くすことで、やわらかい響きになるそうです。勉強になりますね!


元気?-まぁまぁかな。
△ How are you today? So-so.
〇 How are you today? I’m okay.

so-so は学校で「まぁまぁ」と習いましたよね。How are you? の答えとして使っている方、多いのではないでしょうか?

実は私も、長年英語を勉強してきて英語に自信があったはずなのに、今回ネイティブ教師の回答を見るまで使ってしまっていました!

意外だと感じるかもしれませんが、so-so という単語を自分の調子を答えるときに使うネイティブはほぼいないそうです。so-so は物に対して、例えばレストランの食事があんまりだった時に The food was so-so. のように使うことが多いです。

調子はどう?と聞かれて、良くも悪くもないと言いたいなら I'm okay. や Not too bad. と答えましょう。

さらに言えば How are you? と聞かれて一言で返すこと自体、少し失礼な印象を与えてしまいます。先生に How about you? と聞き返したり、その日あったことを軽く伝えたりと、会話を続けるよう心がけましょう。


私はよくマイペースだと言われる。
✖ People often say I am my pace.
〇 People often say I do things at my own pace.

日本語ではマイペースのほか、マイホーム、マイカーなどの単語を「あの人マイホーム買ったらしいよ!」と、他の人が主語でも使いますよね。

これも英語では同じ意味では伝わりません。誰かがマイペースだと言いたいときは、one’s own pace と言えば自然になります。


昨夜のパーティー、行けば良かった。
✖ I should have went to party last night.
〇 I should have gone to the party last night.

こんな文法ミスはさすがにしないなぁ!と思いましたか?これ実は、ネイティブでもこんな間違いをするんだよと回答してくれた教師がいたのを紹介しています。

この文章、文法に強いと言われる日本人からしたら変に聞こえますよね。でも実際に過去形と過去分詞を使い分けられていないネイティブって、意外に多いんです。

英語の間違いを減らすには?


ネイティブ教師50人に聞いた、日本人によくある英語の間違いを紹介しました。「私も使っちゃってた!」というミスから、「ネイティブにはそう聞こえるのか…」という発見まで、色々あったのではないでしょうか?

たとえ学習中とはいえ、相手に失礼と思われてしまうミスは減らしたいですよね。

ほとんどの英語の間違いは、日本語ありきで考えるから起こっているミスです。だからこそ学習の早い段階から、英語は英語のまま考えて話すことが大切なのです。

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この記事が、みなさんの英語学習に少しでも役立つことを願っています。

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