1. 機内でのスマートな英語

飛行機は半分外国です。英会話をする必要があまりないだけで、機会はたくさん眠っています。キャビン・アテンダントとの会話は決まった内容になりがちですが、もし他の旅客とトラブルがあったとしたら・・・?キャビン・アテンダントとの会話からトラブル対処まで、スマートにこなす方法をご紹介します。

1-1. いつもの英語をランクアップ

以下の会話は、①がよく聞く会話、②がワンランク上のより自然な会話になります。


機内食を選ぶ①

もっともシンプルなフレーズは、「please」を使った以下のものになります。


A: Beef or chicken?
B: Chicken, please.

A: ビーフかチキンからお選びいただけます。
B: チキンをお願いします。


機内食を選ぶ②

こちらの方がフレンドリーに聞こえます。


A: Beef or chicken?
B: Chicken will be great, thank you.

A: ビーフかチキンからお選びいただけます。
B: チキンがいいです。どうもありがとう。


ブランケットをもらう①

以下の会話では「can I have a blanket?」という大した用でないにも関わらず、「Excuse me」という改まった表現が使われているので、少し違和感があります。


A: Excuse me, can I have a blanket?
B: Yes, just a moment, please.

A: すみませんが(申し訳ありませんが)ブランケットをください。
B: はい、ただいまお持ちします。


ブランケットをもらう②

次の会話で使われる表現を解説します。

「’Scuse me」は話し言葉における「Excuse me」の略語です。ブランケットをもらう程度の頼みごとにはこちらの方が自然な呼びとめ方になります。
「do you mind … ?」は頼みごとをする時によく使われる表現ですが、直訳すると「…構いませんか?」になるので、返答は以下のようになります。

Yes = 構います = NG!
No = 構いません = OK!
(OKな場合の主な例:Of course not. / Not at all. / No problem.)


A: ‘Scuse me, do you mind bringing me a blanket? I’m a little cold.
B: Of course not. Just a moment, please.

A: すみません、ブランケットを持ってきていただけますか?ちょっと寒くて。
B: はい、ただいまお持ちします。


機器の使い方を教えてもらう①

以下の会話を見てみると、意思は通じていますが、やり取りが長く非効率です。


A: Excuse me. How do I use this?
B: What would you like to do?
A: I want to watch a movie.
B: Which movie would you like to watch?
A: This one.
B: OK, let me do it for you.

A: すみませんが、これはどうやって使うのですか?
B: どのようなことをなさいたいのでしょう?
A: 映画が見たいです。
B: どの映画をご覧になりたいですか?
A: これです。B: かしこまりました。操作いたします。


機器の使い方を教えてもらう②

以下の会話では効率的に意思疎通ができています。初めにきちんと自分の置かれている状況を説明してから頼みごとをすることで、相手は何をしてあげれば良いのかはっきりイメージすることができます。


A: ‘Scuse me. I’m trying to watch this movie but I’m having a little trouble understanding how to use this remote. Could you show me how to use this?
B: OK, let me do it for you.

A: すみません、映画を見ようとしているのですが、リモコンの操作の仕方がよくわからなくて…使い方を教えていただけますか?
B: かしこまりました。操作いたします。



1-2. トラブルを優雅に対処

機内で万が一トラブルにあっても、対処の仕方さえわかっていれば困ることもありません。


手荷物を入れるスペースがない

自分の座席上の収納スペースに空きがない場合はどうすればいいのでしょう。近くの収納スペースを勝手に開けていくのではなく、キャビン・アテンダントに声をかけ、他に収納できるスペースがないか聞いてみましょう。


A: Hi, I can’t fit my luggage in my space. Is there anywhere else I can put this?
B: Let me try to find one for you.

A: すみません、荷物が入らないのですが、他に入れられそうな場所はありますか?
B: ただいまお探しします。

もしアテンダントが近くにいない場合は、座っている乗客に一声かけてからスペースを探しましょう。



A: ‘Scuse me, I’m trying to find space for my luggage.
B: I think there was some space. Here, let me help you.
A: Thank you.

A: すみません、荷物が入る場所を探していまして。
B: たしか空いていましたよ。手伝います。
A: ありがとうございます。


座席を倒す時の気遣いの一言

断りもなく座席を大きく倒すと、後ろの人が怒って座席を蹴ってくることもあります。そうなると到着時間までずっと険悪な雰囲気のままになってしまいますよね。控え目に倒すにしても、一言入れましょう。


A: I’m going to tilt my seat just a little.
B: Go ahead. Not a problem.

A: 少しだけ倒しますね。
B: どうぞ。


自分の席に他人が座っていた時に動いてもらう

予約した席に他人が座っていたら、あまりいい気持ちにはなりませんよね。そんな場合は以下のような一言でスッと移動してもらってフラストレーションが溜まらないようにしましょう。


A: Hi, I believe this is my seat. At least it says here on my ticket.
B: Oh, I’m very sorry. My mistake.

A: すみません、この席は私のだと思います。チケットにはそう書いてあります。
B: あ、すみません。間違えました。

2. 空港でのスマートな英語

旅行先の空港に到着したら、宿泊先のホテルに向かわなければなりませんね。ホテルがシャトルバスを出しているとしたらバス停を探せば良いのですが、そうでない場合は最適な移動手段を探す必要がありますよね。情報収集が必要です。空港のインフォメーションデスクで聞いてみましょう。

2-1. インフォメーションデスクを利用する

バスとタクシー、どちらが早くて、どちらが安いのか。また、場合によっては「観光客価格」を取ろうとするタクシーの運転手も中にはいます。空港のインフォメーションデスクで行き先への相場を聞いておくと、後のトラブル回避に役立ちます。


ホテルへの移動手段について聞く

このシチュエーションでも、まずは自分の置かれている状況から説明すると話がスムーズに進みます。


A: How can I help you?
B: Hi, I’m trying to get to ABC Hotel. What’s the quickest or cheapest way to get there?
A: To ABC Hotel, you can take a bus or taxi. It will take the same amount of time either way – around 20 minutes. Going there by taxi will cost you around $10 more.
B: I see. How much exactly would it cost to go by taxi?
A: If the roads are not crowded, it should take under $45.
B: OK, I’ll try taking a taxi. Thank you for your help.

A: どうされましたか?
B: すみません、ABCホテルに行くところなのですが、どうやって行くのが早い、もしくは安いでしょうか?
A: ABCホテルへはバスかタクシーをご利用になれます。どちらも同じくらい時間がかかりまして、およそ20分ほどになります。タクシーですと$10ほど費用が余分にかかります。
B: なるほど。タクシーで行く場合はいくらくらいになりますか?
A: 混雑していなければ$45弱になります。
B: わかりました。タクシーで行ってみます。ありがとうございました。


バスの運転手にバスの行き先を聞く

異国でバスに乗る時は心配がつきまといますよね。ドライバーにバスの行き先をサッと聞ければ安心です。バスの運転手はたいてい急いでいるので、以下のようなドライな会話になります。


A: Hi, does this bus go to Central Park?
B: Nope. Wrong bus.
A: Do you know which bus stop I should be waiting at?
B: Right over there. Number 19.
A: Thanks.

A: すみません、セントラルパークには行きますか?B: いいえ、行きませんね。
A:どこで待てばいいかわかりますか?
B: すぐそこ、19番ですよ。
A: ありがとう。

3. タクシーでのスマートな英語

タクシーをスマートに利用するのは意外とハードルが高いです。チップの渡し方には少し工夫が必要ですし、タクシーで長距離を移動する場合は「観光客価格」を取られないように気をつけなければなりません。

3-1. 支払いとチップを同時に

行き先を指定するのは目的地名を告げたり地図を見せたりすればいいので簡単です。しかし国によってはタクシーの運転手にチップをあげるのが習慣になっているため、チップの作法がわからないとスムーズに降りることができません。タクシーでの移動では、以下の2つのシチュエーションが想定できます。


料金にチップの金額を上乗せして支払う

たとえばタクシーの運賃が17ドルで、手元には20ドル札がある場合。17ドルの15%は2ドル50セントくらいなので、少し多めのチップとして20ドル札を料金+チップとします。


A: Here’s fine.
B: OK, your total is $17.
A: Here you are. Please keep the change.
B: Thank you. Have a great day.
A: You too.

A: ここで結構です。
B: はい、17ドルになります。
A: (20ドル札を渡しながら)はい、おつりは取っておいてください。
B: ありがとうございます。良い一日を。
A: そちらこそ。


日本でも時々使われる「おつりはいらないよ」という感覚に近いので、チップ文化に慣れてない人も渡しやすいのではないでしょうか。


おつりの一部を返してもらう

たとえば運賃が13ドルで、手元には20ドル札より小さいお札がない場合。20ドル札を渡して「おつりはいらないよ」ではチップをあげ過ぎになるので、一部を返してもらいます。


A: Here’s fine.
B: OK, your total is $13.
A: Here you are. Can I have five back?
B: Here you are. Have a nice day.
A: Thank you.

A: ここで結構です。
B: はい、13ドルになります。
A: (20ドル札を渡しながら)はい、5ドルだけ返してください。
B: はい、良い一日を。
A どうも。



3-2. タクシーに絶対にぼったくりをされない方法

観光客として異国においてタクシーで移動する時に気になるのは、ぼったくりにあわないだろうか、ということではないでしょうか。実は世界のタクシーの料金システムは法律によって細かく定められています。ホテルや空港のインフォメーションデスクに事前に相場を聞いておくのも有効ですし、こちらの「Taxi Fare Finder」というウェブサイトを使って世界のほとんどの地域での運賃の相場を調べられます。
www.taxifarefinder.com

乗車前に目的地までの料金をあらかじめ交渉しようとするのも一つの手ですが、これは「私はこの街に初めて来る観光客です」と暗に伝えていることにもなります。どうしても乗車前に料金の確約がほしい場合はこのサイトの計算結果をドライバーに見せて、次の会話例のように「これくらいかかりますよね?」と聞いてみるといいでしょう。空港のインフォメーションデスクとサイトが言う料金に運転手が同意したら、安全と言えるでしょう。
さらにぼったくりにあうのを防ぐ有効な手段が2つあります:


① 積極的な親切には気をつける

ちゃんとタクシーの停留所でタクシーを拾いましょう。向こうから声をかけて来るタクシー運転手には要注意です。空港を出てすぐにアプローチされたとしたら、以下のように切り返しましょう。断る時のイントネーションや間も大事です。

A: Hello, my friend would you like a ride?
B: No thanks. I’ll find one myself.
A: Oh come on, I’m just being nice.
B: No, really. I’ll find one myself. Have a good day.

A: こんにちは、タクシーは要りませんか?
B: 結構です。自分で探しますので。
A: いや親切にしているだけじゃないですか。
B: (目を見ながら)いえ、本当に。自分で探しますので。ごきげんよう。


本当にただ親切な人だったらどうしよう、と思うこともあると思います。しかしこう考えてみましょう。見ず知らずの人の気分を害してしまうリスクと、旅行を楽しもうと一緒に旅をしている家族や友人にイヤな思いをさせてしまうリスク、取るならどちらのリスクですか?


② ぼったくりができない降車場所を指定する

怪しいと思ったら、ホテルのロビー前で降ろさせましょう。ぼったくりに遭いそうになったら、ホテルの警備員に介入してもらえます。以下のように警備員やドアマンに助けを求めましょう。ホテル側の人間にとってあなたはお客様ですから、必然的に味方になってくれるでしょう。

A:‘Scuse me! Security? This driver is trying to rip me off.
B: From where did you get on and how much were you charged?
A: I got on from the airport and I was charged $50.
B: That’s double the regular fare. Please wait in the lobby. I will call the police.
A: Thank you.

A: すみません!警備員の方ですか?この運転手が私からぼったくろうとしているんです。
B: どこからの乗車で、いくら請求されましたか?
A: 空港からで$50ドル要求されました。
B: 通常料金の2倍ですね。ロビーでお待ちください。警察を呼びます。
A: ありがとうございます。


警備員やドアマンに助けてもらったら、後で感謝の言葉と共にチップを忘れずに渡しましょう。チップのスムーズな渡し方については6章をご参照ください。

また、「メーターが壊れている」と言い張り、通常料金より高い運賃を要求するドライバーがいるという話はよく聞きます。それとは別に、メーターは壊れていないものの、日中にも関わらず深夜料金が取れるようにメーターに細工をするケースもあります。行き先がホテルでなくても、怪しいと思ったタイミングで以下のように最寄りのホテル入り口のすぐ前に停めてもらいましょう。


A: Sorry, but can you drop me off at a hotel nearby? I’m not feeling very well.
B: At a hotel? Are you sure?
A: Yes, can you stop at the door? It’s really urgent.

A: すみませんが、近くのホテルで降ろしてくれますか?気分が悪くなってしまって…
B: ホテルですか?いいんですか?
A: はい、入口の前で停めてくださいますか?かなり悪いので。

4. ホテルでのスマートな英語

ホテルに着いたらチェックインですね。①がホテルでよく聞く英会話、②がより自然な英会話になります。



4-1. いつもの英語をランクアップ


荷物を預かってもらう①

チェックイン時間より早く着いてしまったら、荷物を預かってもらうのが普通です。以下はスタンダードな、ネイティブもよくする会話内容になります。


A: I’m sorry. Check-in time is not until 3:00PM.
B: That’s OK. Can I leave my luggage at the front?
A: Yes, may I have your name, please?
B: My first name is Takashi and my last name is Morimoto.
A: OK … how many bags? 2 … please keep this card and we will exchange it with your bags when you check in.
B: Thank you.

A: 申し訳ありません。チェックインは午後3時からになります。
B: 大丈夫です。荷物をフロントで預かっていただけますか?
A: はい。お名前を頂戴できますか?
B: 名前はタカシで名字はモリモトです。
A: かしこまりました。… お荷物は2つですね。こちらのカードをお持ちになって、チェックインの際に荷物と交換いたします。
B: ありがとうございます。


荷物を預かってもらう②

次のように、「If it’s not too much trouble (お手数ですが)」という前置きをしてから頼みごとをするとより感じよくなります。


A: I’m sorry. Check-in time is not until 3:00PM.
B: That’s OK. If it’s not too much trouble, can I leave my luggage at the front?
A: Not a problem at all. May I have your name, please?
B: My first name is Takashi and my last name is Morimoto.
A: OK … how many bags? 2 … please keep this card and we will exchange it with your bags.
B: Thank you.

A: 申し訳ありません。チェックインは午後3時からになります。
B: 大丈夫です。お手数ですが荷物をフロントで預かっていただけますか?
A: はい。お名前を頂戴できますか?
B: 名前はタカシで名字はモリモトです。
A: かしこまりました。… お荷物は2つですね。こちらのカードをお持ちになって、チェックインの際に荷物と交換いたします。
B: ありがとうございます。


タクシーを呼んでもらう①

ホテルにタクシーを呼んでもらうと便利ですね。以下の会話では、宿泊客がフロントに部屋から電話をかけています。


A: Front desk.
B: Hi, can you call us a taxi?
A: Yes. When would you like to depart?
B: At 11:00AM.
A: OK, please hold on … sir? A taxi will be at the front door by 11:00AM. May I ask where you are headed to?
B: We would like to go to the museum.
A: All right. I will inform the driver.
B: OK, thank you.

A: はい、フロントです。
B: すみません、タクシーを呼んでいただけますか?
A: はい、いつ頃ご出発でしょうか?
B: 11時に。
A: かしこまりました。少々お待ち下さい。…お客様?正面口に11時までにはタクシーが到着いたします。どちらへ向かわれるのでしょうか?
B: 美術館に行こうと思っています。
A: かしこまりました。運転手に伝言いたします。
B: はい、ありがとうございました。


タクシーを呼んでもらう②

以下の会話は、時間と行き先を聞かれるまでもなく伝えているので、サクッと手配してもらえます。


A: Front desk.
B: Hi, can you call us a taxi? We’d like to go to the museum and leave around 11:00AM.
A: OK, please hold on while I find you a taxi … Sir? There will be a taxi at the front door by 11:00AM.
B: Great. Thank you. Goodbye.

A: はい、フロントです。
B: すみません、タクシーを呼んでいただけますか?美術館に行こうと思っていまして、11時頃に出られれば。
A: かしこまりました。手配いたしますので少々お待ち下さい。… お客様?11時までにはタクシーが正面口にお迎えにあがります。
B: わかりました。ありがとうございました。



4-2. トラブルを優雅に対処

禁煙の部屋を予約したはずなのに喫煙の部屋に通されたり、予約が入っていなかったりというトラブルもあり得ますよね。そんな時でも対処法さえ知っていれば問題ありません。


禁煙の部屋を予約したのに喫煙の部屋に通された

通された部屋が予約内容と違うなと思ったら、予約の控えを持って以下のようにフロントに話してみましょう。
声を荒げなくても、「OK, what are you going to do about it? (で、この状況をどうなさるおつもりですか?)」と冷静に一言言えば、ホテル側に不備があったことを不満に思っていることと、何かアクションを起こしてほしいということを同時に伝えられます。


A: Excuse me. I have a little problem.
B: What is the matter, may I ask?
A: I reserved a non-smoking room but the room I was shown to was clearly a smoking room.
B: There must have been some sort of mistake. Could I have a moment while I check?
A: Sure.
B: … There seems to be no more non-smoking rooms left at the moment.
A: OK, what are you going to do about it?
B: Well … We apologize for the serious inconvenience we are causing you. If you could let me suggest one idea, would it be possible for us to ask you to stay your first night in the smoking room and then for the remaining two days, we can move you to our royal suite. Of course there is no extra charge.
A: That sounds good. Let’s do that.
B: Thank you. I will make the arrangements right now. Could you please give us another 5 minutes?
A: Sure. I’ll be waiting in the lobby.

A: すみません、ちょっと問題がありまして。
B: どうなさいましたか?
A: 禁煙の部屋を予約したのですが、通された部屋は明らかに喫煙部屋でした。
B: 何か手違いがあったのかと思います。確認する間少々お時間をいただけますか?
A: はい、どうぞ。
B: … 本日は禁煙のお部屋はもう埋まってしまっていまして …
A: そうですか。で、この状況をどうなさるおつもりですか?
B: そうですね … まずお客様に多大なご迷惑をおかけしていますことを深くお詫び申し上げます。私に一つ提案をさせてください。今夜のところは現在の喫煙のお部屋にお泊りになっていただいて、残りの2泊は当ホテルのロイヤルスウィートでお過ごしになる、というのはいかがでしょう。もちろん追加料金はございません。
A: それは良さそうですね。それで行きましょう。
B: ありがとうございます。すぐに手配いたしますので、5分ほどお時間をいただけますでしょうか?
A: はい。ロビーで待っています。

5. レストランでのスマートな英語

旅行中の食事こそ気兼ねなく楽しみたいですよね。以下の会話を練習して食事を思いのままに楽しめるようになりましょう。



5-1. いつもの英語をランクアップ

以下の会話は①がレストランでよく聞く会話、②がより自然な会話になります。


オススメを聞く①

はじめて来るレストランのメニューからすぐに食べたいものを見つけるのは簡単なことではありませんよね。以下のようにオススメを聞きましょう。


A: Are you ready to order?
B: What is your recommendation?
A: I recommend the special of the day. It’s tomato cream pasta.
B: That one, please.
A: Sure. Anything else?

A: ご注文はお決まりですか?
B: オススメはなんですか?
A: 本日の日替わりプレートをオススメします。今日はトマトクリームパスタです。
B: それをおねがいします。
A: はい、他には?


オススメを聞く②

オススメを教えてもらう時に、勧めてもらいたい料理の方向性を伝えると、より満足度の高い食事になるかもしれません。
たとえばこのように表現できます。


I feel like having something filling today.

今日はガッツリいきたい気分です。


I feel like having something light today.

今日は軽めにいきたい気分です。


I feel like having something meaty today.

今日は肉が食べたい気分です。


I feel like being healthy today.

今日は健康的にいきたい気分です。


A: Are you ready to order?
B: Almost. I feel like having something filling today. What do you recommend?
A: I’d recommend the BBQ Rib. The dish is this big.
B: That sounds good. I’ll have that.

A: ご注文はお決まりですか?
B: ほぼ。今日はガッツリ行いきたい気分なのですが、なにがオススメですか?
A: バーベキューリブをお勧めします。(両手を広げて大きさを表しながら)このくらい大きいですよ。
B: それは良さそうですね。それにします。



5-2. アメリカのレストランで実はできること

日本の飲食店に「お通し」や「飲み放題」などの日本独自の習慣があるように、国によって違った習慣があります。今回はアメリカの飲食店で知っていると得するシステムをご紹介します。


飲み物のおかわりを注文する

アメリカではほとんどのレストランやファストフードで、炭酸飲料やコーヒーといったソフトドリンクのおかわりが無料でできます。ヨーロッパにはこのような習慣はないようです。以下のように「Can I have a refill?」と頼むことでおかわりをもらえます。


A: ‘Scuse me, can I have a refill for my coke?
B: Sure. Let me take your glass.

A: すみません、コーラのおかわりはできますか?
B: はい、グラスをお預かりします。


食べ残しを持ち帰る

欧米の飲食店で出る食べ物のボリュームは、日本人の感覚からするととても食べ切れないような量であることが多いです。そこで、もったいないなと思ったら、お持ち帰り用の箱をもらいましょう。自分で食べ残しを箱につめてもいいですし、お店にやってもらうこともできます。あとでホテルの部屋で夜食として食べてもいいですね。これは特にアメリカでは一般的な習慣です。

A: ‘Scuse me. Could I have a box for this?
B: Sure. Shall I put them in for you?
A: Oh it’s fine. I’ll do it myself.
B: OK, I’ll be right back.

A: すみません、(食べ残しを指さしながら)これを入れる持ち帰り用の箱をもらえますか?
B: かしこまりました。おつめしましょうか?
A: いえ、自分でやりますので結構です。
B: ではすぐにお持ちします。



5-3. トラブルを優雅に対処

料理がなかなか来ない時なども、対処の仕方がわかればストレスになりません。


料理が来ない

料理を早く用意するようダイレクトに伝えるのではなく、質問を上手く使ってせかします。

A: ‘Scuse me. We’ve been waiting for our food for around 30 minutes. Is it being prepared?
B: We’re very sorry. Let me check with the kitchen.
A: And could you ask them how long it will take?
B: I will, sir. I’ll be right back.

A: すみません、30分ほど料理を待っているのですが、今作っているところですか?
B: 大変申し訳ございません。ただいま厨房に確認して参ります。
A: それと、あとどのくらいかかるのか聞いてきていただけますか?
B: 聞いてまいります。少々お待ち下さい。


アレルギーを伝える

アレルギーを伝えてからオススメを聞くと、選択肢がはっきりわかって選びやすくなります。

A: Are you ready to order?
B: Not quite. My daughter is allergic to dairy products. What would you recommend for her?
A: I see. How about the shrimp avocado sandwich?
B: She doesn’t really like sea food.
A: Then how about the bacon cheese burger? I can tell the cook to take out the cheese.
B: That’ll be great. She will have that.

A: ご注文はお決まりですか?
B: まだちょっと。娘が乳製品アレルギーなのですが、なにがオススメですか?
A: なるほど。エビアボカドサンドはいかがでしょう?
B: 娘は魚介類がちょっと苦手でして。
A: ではベーコンチーズバーガーはいかがでしょう?チーズを除くように伝えます。
B: それはいいですね。それをお願いします。

6. チップを渡すタイミングとスマートな作法

海外旅行に行った時、迷わずにチップを渡せますか?チップを渡すタイミングや金額は、サービスを受けた場所やシーンによってさまざま。海外に行く機会が多い人でもなかなか慣れないですよね。

チップはサービスを受け終わった際に渡すものです。チップをスマートに渡せるようになれば、お店やホテルのスタッフに好感を持ってもらえて、笑顔で気持ち良く別れることができます。

旅行に行く前にしっかり確認して、楽しい時間を過ごしてください。



【チップのスマートな渡し方】


STEP1.

飛行機の中やホテルの部屋でお札を手のひらに収まるサイズに折っておきます。
1日のスケジュールを思い起こしながら、必要になりそうな枚数+αを用意するのがポイント。

以下は旅行中にチップを手渡しする主な機会の機会と、通常の金額です。(タクシー運転手のチップの渡し方は3-1章を参照)

① シャトルバスの運転手に荷物をおろしてもらった際($1)
② ホテルで、部屋まで荷物を運んでもらった場合($1)
③ ホテルのコンシェルジュにツアーやレストランの予約をしてもらった際($10 – $20)
④ ツアー終了時にツアーガイドと別れる際(15% – 20%)

たとえばハワイ旅行をするとして、初日の手渡しチップの量を考えてみましょう。空港からホテルに行き、その日のうちにコンシェルジュにレストランやツアーの予約を頼んで・・・初日のために用意するチップはこのようになります。

シャトルバス運転手に $1 + ホテルのベルボーイに$1 + ホテルのコンシェルジュに$10 + 念のため余分に$3 = $15

この場合、1ドル札を5枚、5ドル札を2枚折って用意しておくと便利です。


STEP2.

折ったお札をすぐに取り出せるポケットなどにいれておきましょう。
その際、5ドル札は内ポケット、1ドル札は外ポケットなどしまう場所を分けておくと渡す前にいちいち確認しなくても良くなるので、スマートに取り出せます。
ワンピースなどポケットの付いていない服を着る機会が多い女性は、ハンドバッグの外ポケットに。


STEP3.

いよいよチップを渡します!
サービス提供者と別れる直前がチップを手渡すタイミングです。この際、チップを手のひらに隠し、他の人から見えないように渡すとスマートです。

男性の場合は、利き腕の手のひらにお札を隠した上で、「Thank you」の一言と共にサービス提供者に握手を求めると、相手も自然と手を伸ばしてきて、機からはお金のやり取りが全くなかったかのようにチップの受け渡しが完了します。カッコイイですね!

クレジットカードで料金を支払う時は、多くの場合伝票に「Gratuity」というチップの額を支払う項目があるのでそちらにチップ料金を書きこみます。

部屋のベッドメイクなど、渡したい相手に直接会わない場合はベッドの枕の下などに置きます。
ただ現金が置いてあるだけだと、忘れ物と勘違いされてしまうこともあるので、「Thank you」と書いたメモなどを添えておくといいでしょう。



【チップに関する注意点】

レストランでは料金にチップ代が最初から含まれているケースもあります。伝票に「Gratuity」または「Tip」と書かれている場合は払わなくてOKです。しっかり確認して二重払いにならないように気をつけましょう。
日本人観光客の多いハワイなどでは「Gratuity welcome!」などと書かれた看板がある店もありますが、これは「チップ大歓迎!」という意味。料金にチップ代が含まれていないお店なので、利用するのであればチップの用意を忘れずに。

また、チップをコインで払うのはマナー違反です。チップ用に1ドル札や5ドルは多めに用意しておくと安心です。空港の両替カウンターであえて1ドル札や5ドル札といった細かい紙幣に両替すると、あとで便利です。

いかがでしたか?スマートな旅をするイメージはつかめましたか?出発直前ではなく、日頃から今回ご紹介した会話例を声に出して反復し続ければ、本番で口が勝手に動いてくれます。是非、なにごとにも動じないカッコイイ旅人を目指してください。

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